こんにちは。元リーマン埼玉 (@saitamawoker)です。
今回は、2022年10月最新「都市別の貯蓄額ランキング」を紹介します。
皆さんは、自分が住んでいる地域、すなわち、お隣さんの家庭がどれくらい貯蓄しているのか気になりませんか?
総務省統計局において、最新の「家計調査年報(貯蓄・負債編)」が10月に公表されました。
このデータを基に、日本の主要52都市(47の都道府県庁所在地と政令指定都市)の平均貯蓄額をランキング形式で紹介します。
この指標を基に、自分が住んでいる地域で、自分が平均より上か下か、目標設定など客観的な指標にご活用ください。
関連動画は以下です
統計情報の説明
貯蓄
預金や株式、投資信託、生命保険など金融資産を含めた金額です。不動産は含まれていません。
詳細
貯蓄は世帯全体の貯蓄である。
ゆうちょ銀行、郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価,債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいう。
世帯
今回の記事の対象世帯は、勤労者を対象とした「勤労者世帯」とします。会社経営者などの世帯は除きます。
詳細
世帯とは、住居及び家計を共にしている人の集まりをいい、家計調査では施設等の世帯及び学生の単身世帯等を除く全ての世帯を対象にしている。
これらの世帯を、家計費に充てるための収入を得ている人を世帯主として、世帯主の職業により、次のように区分している。
「全ての世帯」=「勤労者世帯」+「無職世帯」+「勤労者・無職以外の世帯」
「勤労者世帯」とは、世帯主が会社、官公庁、学校、工場、商店などに勤めている世帯をいう。
ただし、世帯主が社長、取締役、理事など会社団体の役員である世帯は「勤労者・無職以外の世帯」とする。
「無職世帯とは、世帯主が無職である世帯をいう。
例えば、年金、恩給、仕送り金、保険取金、財産収入等により家計を営んでいる世帯をいう。
「勤労者・無職以外の世帯」とは、「勤労者世帯」及び「無職世帯以外の世帯」をいう。
例えば、世帯主が商人、職人、個人経営者、農林漁業従事者、法人経営者、自由業者などの世帯が分類される。
全国平均の貯蓄額
勤労者世帯の貯蓄額について全国平均を紹介します。
項目 | 数値 |
世帯主の平均年齢 | 50.1歳 |
年間収入(世帯全員) | 767万円 |
貯蓄額 | 1,518万円 |
預金割合 | 62% |
調査集計世帯数 | 273,810 |
なお、「預金割合」=「預金」÷「貯蓄額」で算出しています。
預金は通貨性預貯金や定期性預貯金の合計です。
今回の統計は平均しかわからないため、中央値は不明です。
また、勤労者世帯のみのデータのため、会社経営者(社長や役員等)は含まれていません。
そのため、比較的皆さんの実態に近いデータにはなっているかと思います。
今回の統計データと似た統計として、「金融広報中央委員会」の「家計の金融行動に関する世論調査」というのがあります。
令和3年の「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯調査)」でも、
全国平均が
- 金融資産保有世帯で「2,024万円」
- 金融資産を保有していない世帯を含む場合で「1,563万円」
ですので、そんなに大きくズレていないかなと思います。
地方別の貯蓄ランキング
それでは、地方別のランキングを見ていきましょう。
順位 | 地域 | 世帯主の年齢(歳) | 年間収入(万円) | 貯蓄(万円) | 預金割合 |
1 | 東海地方 | 51.1 | 784 | 1,756 | 68% |
2 | 中国地方 | 48.7 | 727 | 1,651 | 67% |
3 | 関東地方 | 49.2 | 820 | 1,631 | 60% |
4 | 近畿地方 | 50.6 | 791 | 1,617 | 63% |
5 | 北陸地方 | 49.8 | 735 | 1,594 | 59% |
全国 | 50.1 | 767 | 1,518 | 62% | |
6 | 北海道地方 | 49.8 | 694 | 1,312 | 50% |
7 | 四国地方 | 49.6 | 700 | 1,143 | 64% |
8 | 東北地方 | 51.7 | 674 | 1,127 | 66% |
9 | 九州地方 | 50.9 | 667 | 1,057 | 62% |
10 | 沖縄地方 | 51.1 | 623 | 709 | 88% |
東海地方は強いですね。
以外にも関東地方が3位です。
地域によって貯蓄に大きな差があります。
預金割合も60~70%が主ですが、沖縄は88%と預金が多く、投資は少ないのもわかります。
なお、北海道は預金割合は50%で、預金以外の投資が多いのが特徴です。
都市規模別の貯蓄ランキング
都市の規模別ランキングを見ていきましょう。
順位 | 都市 | 世帯主の年齢(歳) | 年間収入(万円) | 貯蓄(万円) | 預金割合 |
1 | 大都市 | 49.2 | 800 | 1,706 | 59% |
全国 | 50.1 | 767 | 1,518 | 62% | |
2 | 中都市 | 49.8 | 763 | 1,511 | 62% |
3 | 小都市A | 50.6 | 780 | 1,467 | 62% |
4 | 小都市B・町村 | 51.5 | 689 | 1,256 | 70% |
やはり、大都市の方が貯蓄が多いです。
そして預金割合が少なく、投資を行っている傾向です。
都市の定義は次の通りです。
- 大都市
- 政令指定都市及び東京都区部
- 中都市
- 大都市を除く人口15万以上の市
- 小都市A
- 人口5万以上15万未満の市
- 小都市B
- 人口5万未満の市
都市別の貯蓄ランキング
それでは、都市別に見ていきましょう。
順位 | 都市 | 世帯主の年齢(歳) | 年間収入(万円) | 貯蓄(万円) | 預金割合(%) |
1 | さいたま市 | 47.8 | 984 | 2,829 | 56% |
2 | 富山市 | 52.8 | 756 | 2,184 | 64% |
3 | 札幌市 | 52.1 | 708 | 2,127 | 26% |
4 | 横浜市 | 52.0 | 867 | 2,034 | 52% |
5 | 徳島市 | 49.4 | 751 | 1,927 | 64% |
6 | 静岡市 | 50.7 | 702 | 1,912 | 67% |
7 | 川崎市 | 47.8 | 810 | 1,888 | 71% |
8 | 広島市 | 48.7 | 821 | 1,863 | 66% |
9 | 大津市 | 51.2 | 766 | 1,833 | 70% |
10 | 金沢市 | 47.1 | 796 | 1,789 | 60% |
11 | 宮崎市 | 54.8 | 654 | 1,783 | 53% |
12 | 山口市 | 49.3 | 806 | 1,704 | 60% |
13 | 東京都区部 | 47.8 | 871 | 1,695 | 63% |
14 | 大阪市 | 49.6 | 760 | 1,659 | 58% |
15 | 名古屋市 | 46.7 | 815 | 1,650 | 70% |
16 | 千葉市 | 49.6 | 852 | 1,639 | 51% |
17 | 前橋市 | 52.4 | 839 | 1,632 | 56% |
18 | 相模原市 | 52.4 | 814 | 1,590 | 62% |
19 | 高松市 | 47.4 | 752 | 1,584 | 64% |
20 | 奈良市 | 51.3 | 762 | 1,548 | 64% |
21 | 浜松市 | 48.4 | 764 | 1,520 | 74% |
全国 | 50.1 | 767 | 1,518 | 62% | |
22 | 津市 | 49.6 | 793 | 1,509 | 69% |
23 | 京都市 | 50.1 | 767 | 1,505 | 55% |
24 | 甲府市 | 51.9 | 720 | 1,491 | 63% |
25 | 松江市 | 51.1 | 682 | 1,414 | 63% |
26 | 堺市 | 50.8 | 632 | 1,410 | 80% |
27 | 仙台市 | 48.3 | 787 | 1,390 | 71% |
28 | 岐阜市 | 48.9 | 815 | 1,386 | 66% |
29 | 水戸市 | 50.4 | 680 | 1,358 | 62% |
30 | 北九州市 | 51.2 | 640 | 1,307 | 58% |
31 | 福岡市 | 52.2 | 698 | 1,302 | 56% |
32 | 神戸市 | 45.6 | 777 | 1,300 | 59% |
33 | 鳥取市 | 49.9 | 654 | 1,268 | 60% |
34 | 福島市 | 47.7 | 705 | 1,261 | 70% |
35 | 福井市 | 48.6 | 700 | 1,227 | 66% |
36 | 大分市 | 52.2 | 699 | 1,227 | 55% |
37 | 宇都宮市 | 48.4 | 749 | 1,189 | 61% |
38 | 秋田市 | 50.1 | 628 | 1,180 | 72% |
39 | 松山市 | 46.8 | 652 | 1,100 | 65% |
40 | 和歌山市 | 53.1 | 614 | 1,096 | 67% |
41 | 新潟市 | 50.3 | 687 | 1,088 | 60% |
42 | 熊本市 | 45.9 | 674 | 1,012 | 66% |
43 | 岡山市 | 48.2 | 628 | 991 | 60% |
44 | 鹿児島市 | 49.2 | 651 | 988 | 60% |
45 | 長野市 | 51.6 | 741 | 976 | 69% |
46 | 長崎市 | 48.2 | 702 | 974 | 67% |
47 | 那覇市 | 53.0 | 621 | 891 | 73% |
48 | 青森市 | 48.9 | 595 | 860 | 54% |
49 | 盛岡市 | 49.4 | 669 | 843 | 64% |
50 | 高知市 | 45.6 | 705 | 840 | 67% |
51 | 山形市 | 49.5 | 733 | 746 | 71% |
52 | 佐賀市 | 49.2 | 581 | 688 | 63% |
なんと、1位は東京ではなく、さいたま市でした!
しかも、全国平均1,518万円の1.86倍の2,829万円です。
さいたま市の特徴として、東京より土地は安く、夫婦共働きで東京で働いている家庭が多いため、世帯収入は多く、家賃や住宅ローンの支払いは少なめと考えらます。
その結果が、この貯蓄額かもしれません。
埼玉県民の皆様は堅実かもしれませんね。
なお、52都市の真ん中は、26位「堺市」27位「仙台市」です。全国平均貯蓄の1,518万円よりは少なく、それぞれ「1,410万円」「1,390万円」です。
貯蓄や資産保有について、全国平均で公表されますが、地域それぞれで生活実態が異なりますので、都市別のデータも参考に資産形成をされるとよいかもしれません。
以上です。